住職挨拶 2018年
今までの4月は「ランドセルを背負った子どもが桜舞う中を登校する」光景が思い出されましたが、今年は開花が早くて「桜舞う」どころではなく「桜散る」姿になっています。元来、桜の蕾は夏に作られ、秋から冬にかけて《冬眠状態》になるのだそうです。そして、1月から2月の厳寒で開花準備に入り、暖かくなるにしたがって開花するとのことです。今年は彼岸の中日に大雪になった所もあるなど寒さが厳しかったのにその後は急に15度以上になったこともあって開花が急激になったとのことでした。ですから、逆に《暖冬》になれば蕾が目を覚まさなくなるので、開花しないものも出てくるのだそうです。
自然は人間の思いのままにはならないのですよね。
何年も前に「12ケ月の旧名の意味は何だろう」と思って調べたことがありましたが、それによると《弥生》というのは《いや生い》がなまったものだということでした。「いや」というのは「あぁ」とか「さぁ」という感動を表わす言葉であり、「生い」とは「生える」こと。つまり、今まで凍えた土の下で眠っていた若芽が春の暖かさを受けて一斉に芽吹く姿に感動するという意味だそうです。木々の芽もふくらみ、もう少ししたら桃や桜やこぶしや木蓮たちが一斉に花開く、その一番最初の芽吹きを意味する《いや生い=弥生》になりました。あれほど一面が真っ白であった境内も、今は代わりに赤い椿が散り敷かれています。今年も春になったのですよね。
「光陰矢の如し」という言葉がありますが、本当に時の経つのは早いものですね。ついこの前に年が改まったと思ったら、もう2月になりました。1月は元旦会から始まって何かと多忙でしたが、振り返ってみると、特別研修会の案内文印刷や宅配の依頼等で走り回ったりと、法務に加えていろいろと振り回されていたように思います。今月末には検査入院が控えていますし、今月も何やかやと忙しい月になりそうです。
「平成生まれの子どもが入学してくる」と高校教員時代に話題になりましたが、その子ども達も今では父親・母親になっているものも大勢います。《30年》という時間は考えればそれほど長いものなのですが、その平成も1月から12月まで全部揃っているのは今年だけです。今までは天皇の崩御と元号の改定が一緒でしたが、平成天皇は「退位」という形を取られることになりました。私も昭和48年に継職してから現在まで40年も勤めてきましたので、天皇として勤められた時間の長さと苦労がよく分かります。平成天皇もお疲れでしょうが、今しばらく《象徴》として元気なお姿を見させてください。
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